グレート・インフルエンザ

グレート・インフルエンザ

ジョン バリー (著), John M. Barry (原著), 平沢 正夫 (翻訳)
インフルエンザの世界的流行(パンデミック)は忘れたころにやってくる。エイズは発生から24年間で2480万人の生命を奪った。しかし、1918年のいわゆる「スペイン風邪」(より正確にはスペインインフルエンザ)は、全世界で少なくとも5000万人、ひょっとしたら1億人の生命を奪ったとされる。しかも、これはわずか2年足らずの流行期間中の死者数なのだ。日本でもこのインフルエンザで4万人近い人々が犠牲になった。『早稲田文学』を主宰していた文学者の島村抱月がインフルエンザで死亡し、その愛人、松井須磨子が後追い自殺したことは広く知られている。本書はアメリカのカンザス州ハスケル郡が、スペインインフルエンザの発祥地であったことを立証し、そのウイルスが不気味に広がっていった様子を生々しく記述する。フィラデルフィアでもニューヨークでも死体が積み重なり、街は人通りが絶えた。当時、英仏側に立って第一次世界大戦に参戦したアメリカはヨーロッパに400万人の兵士を送り込んだ。しかし、若い兵士が詰め込まれたその兵営は、インフルエンザの温床となっていた。兵士の輸送とともに、インフルエンザも輸送される。列車は霊柩列車となり、輸送船は霊柩船と化した。ヨーロッパに渡ったザウイルスは、前線をインフルエンザで満たし、さらにパリ講和会議に参加したアメリカのウィルソン大統領をも襲う。この現実を前に科学者たちはインフルエンザの謎を解くために日夜研究室で戦い、ついにその病原体とメカニズムを発見する。本書はインフルエンザの悲惨を描いただけではなく、それと戦った医学者の軌跡を追ったヒューマン・ドキュメントでもある。
 しかし、インフルエンザは完全に克服されたわけではない。
「新たなインフルエンザの世界的流行の可能性と潜在的危険性への答えは確定していない。インフルエンザウイルスに遺伝子の配列を換える能力がある以上、世界的流行があるかもしれないだけではすまない。この点ではインフルエンザの専門家は一致する。起きることはほぼまちがいないのである」

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